湊が起きてしまった。
「おは・・・よう」
顔が見られるのが恥ずかしくて少し顔をそむけた。
「もう昼か?」
「うん・・・あの・・・お弁当作ってきたの。一緒に食べない?」
「あぁいただく。」
湊は何事もなかったかのように背伸びをして再びベンチに座った。
「ソラの作ったお弁当・・・うまいな・・・」
「ありがとう・・・」
何故かぎこちない空気が流れる。
会話が続かない。
何か話さないと。
そう悩んでいたら、察したのか湊が口を開く。
「今度・・・どこかいかないか?」
「えっ?・・・2人で?」
「それしかないと思うが・・・どうだ?」
「行きたい湊と。広い図書館に行きたい」
「あぁ。ソラが行きたいなら行こう。」
「ありがとう」
お弁当を食べ終えると、来週の土曜日に図書館に行くことを決め
教室に戻った。
