学校の蛍光灯が唯一私たちを照らしていた。
ベンチに座っている先輩の隣に座る。
10年前の今日、お父さんが死んだ事。
私が殺してしまったこと。
愛を注がれず育った私は人とどう接したらいいのか
わからないこと。
湊先輩だから心を開けること。
先輩は真剣に目を見て聞いてくれた。
「今まで・・・1人で抱え込んできたのか?」
「・・・」
「俺がソラを守る」
「えっ?・・・でも」
「俺はお前を置いて死んだりしない。居なくなったりしない」
「湊先輩・・・」
「湊でいい・・・」
「湊・・・」
このときからだろう。
湊に惹かれ始めたのは。
