私はひたすら走った。
「はぁはぁはぁ・・・」
今日は休んだほうがよかったのかもしれない。
先輩を不快して、当たって。
先輩に当たったことを後悔していた。
私は誰もいない静まり返っている廊下にしゃがみこんだ。
先輩は私を心配してくれたのに。
気づいたときには頬は濡れていた。
泣いていたのだ。
「お父さん・・・」
声を押し殺してその場で泣いた。
泣いたらスッキリするから・・・。
後ろから足音が聞こえてきた。
もしかしたら先生かもしれない。
急いで立ち上がり、なみだを制服の袖で拭いた。
足音が私の背後で止まった。
