中2になって、春が来て。
もうすぐ私は3年になる。

そんな3月のある日。
私のクラスはHRで最後の席替えをするコトになった。

「え~。今回の席替えは、私が決めた。今から発表する」

うちのクラスの担任がそう言うと、みんなから非難の声。
もうすぐ定年っぽそうな担任は、頭が固くて暑苦しい。
そーいや、去年の今頃も自分の担当のクラスの席順勝手に決めてたっけ??
噂によれば、成績順だって。

黒板に書かれる席順に悲鳴が続く。
やっぱ成績がベースになってるらしい。
成績が悪い人が前になるシステム。
自分は後ろになれる。

「いいな~。1番後ろ。篠崎ってまじ得な奴だよな」

そう行ってきたのは鈴木拓。
小学校からの知り合いで、バカだから1番前になったバカな奴。
面白くて、話しやすい、いい男友達。

「まぁね♪すーさんと違って頑張ってますから」
「頑張ってるって…。授業中いつも寝てるじゃん」
「睡眠学習ってゆーんだよ!」

昔から、勉強は得意な方だった。
比較的、集中力のない自分だけど、
短期集中で頑張れば、20位以内にはなれる。

「すーさんと篠崎じゃ元が違うからね」

そう言って会話に入ってきたのは原岡愁。
うちの好きな人。