あれから
もう半年経ったんだなー。

いつものように授業を受けながら
ボーっと考える。


私は有崎さゆみ
高校2年生。

いまは2学期で、もうすぐ
二度目の文化祭を迎える


高校生活の折り返し地点
てなところにいる。


私が大好きだった彼は
いまだにラブラブで
別れるなんて無縁な感じの
円満カップル。

それがもはや清々しいくらい。


半年も経つと、
気持ちは完全に吹っ切れて
全て良い思い出になっていた。


「さゆー」
ほら。こうして当たり前の様に
こいつは私に話かけてくる。


私が好きだった彼。
河上祐介。


失恋する前にあんだけ仲が良くなっていたせいか
何かあるとなんでも話す
そんな関係になっていた。


「なにー」



こんな風に、私達の会話は
ゆるくて
周りからはじいちゃんばあちゃん
なんて言われる。

こっちとしては
彼女持ちのやつと、
そんな風に言われて迷惑っちゃ迷惑。


まあ、もう慣れたけど。

「明日ありさ誕生日でさあ
何がいいと思う?プレゼント!」

ありさってのが祐介の彼女。
とっても美人で人気者。


「はー?んなこと知らん
自分で考えろ」


適当にあしらって、会話を終わらせる。
それが最近のやり方。


だってさすがに、好きだった人の彼女のプレゼント考えるほど、私もお人好しじゃない。