あたしに甘えてる。



普段は絶対甘えない。



「翼が甘えるなんて珍しい。むしろ、初めてかな」

「…お前と二人っきりだからおかしくなった」



なにそれ!?



胸の奥がキュンと音をたてた。



こんなラブラブ甘々な雰囲気は初めてで慣れない。



だけど恥ずかしいのに嫌じゃない。



もっともっとって思う。



「温泉行かない?」

「行かない。翼といる」



そのまましばらく庭園でまったりしてた。



夕日が見えてきたころ…



「俺さ大学目指そうと思う」



唐突にそんなことを言い出した。



「受験勉強してて俺にも可能性あるんだなっ思い始めてさ」

「なんかやりたいことでもあるの?」

「あぁ」