「手だせ」



スッと差し出した唯の小さい手、細い指に少し冷たい指輪をはめた。



めちゃくちゃ悩んだ俺の束縛道具。



これのせいで財布も空だよ。



結婚式もあげなきゃいけないからしばらくは節約して過ごそう。



「指輪かわいい♩」

「お!そうかそうか」



気にいってくれて良かった。



悩んだ甲斐があった。



無事プロポーズを済ませた俺らは家族みんなが集まる元我が家へ入っていった。



相変わらず子供のようにはしゃぐ大人たち。



冷やかしも中学生だろって感じで疲れる。



でも唯を嫁に迎えた俺は気分がいいから許してやるよ。