指切り~in幼なじみ~


その日は唯に何するか分かんなくて先に帰った。



部屋にいてもずっと外ばっか見てた。



いつ帰ってくんだろって思ったら目が離せなかった。



もしかして帰って来ないとか?



妄想は嫌な方へといく。



けど唯はちゃんと帰ってきた。



俺の言いつけ通り明るいうちに。



一緒に勉強してた男に送られることもなく。



安心してさっきまで考えてたことがばかばかしくなった。



けど少しは不安があって気づいたら電話してた。



「……あのさ、……」

「明日は一緒に帰れるよ」



俺の言葉は唯によって消された。



何でもう一回言わなかったのかは分からない。



とりあえずすぐに電話を切った。