「あーめんどくさい。」

そう言ったら案の定バタバタと起きてきた美奈子。

「日和ちゃーん!なんでもっと起こしてくれないのー!ばかぁ」

「ほらな笑」

来希はすでに食べ終えて、そそくさと準備を始めた。

「起きない美奈子が悪いんだよ!早く食べて着替えなー。」

「うぅ…。奏真が来ちゃうよー」

奏真くんは、美奈子の彼氏で本当に面倒見がよく、美奈子にぴったりの人だ。


「いってくるー」


大きなエナメルのカバンを担いだ来希は余裕そうに家をでていった。


「気をつけてねー!」


今日も慌ただしく動き始めた春川家…。