「晴夏、ありがとな」

そっと呟いた志賀は
あたしの手をギュっと
強く握り返した

「俺、決めたわ」

そう言って立ち上がった

「高校で、野球やる」
「そっか。頑張ってね」
「常星から声かかってんだ」
「…え?」
「だから行くよ、常星」

振り返ってあたしの目を
しっかり見つめながら
聡太は告げたのだった