肩で息をしながら
あたしの横に立った

「早かったね、練習終わるの」
「学校からダッシュだよ、ダッシュ」

はーはーと息を整えながら
志賀が喋り出す

(この瞬間が好きなんだ)

志賀から放たれる
居心地のいい雰囲気と
落ち着く声のトーン

「お疲れ様、聡太」
あたしをみて、笑う
「おう、お疲れ様」

太陽みたいな笑顔
そして1日が終わるんだ

――もうすぐ電車が来る