放課後の教室

部活動で賑わうグラウンドを
4階の窓から眺めていた


教室には、誰もいない


「…帰らなきゃ」

時刻は午後5時30分
部活動終了時刻までは
あと30分残っていた

もう一度グラウンドを見る

「志賀…先に帰るね」
グラウンドの彼には届かない
小さな、小さな声で呟いた