「こんなにもいろんな人が周りにいて、

あたしを支えてくれる。


これは当たり前なんかじゃない。

すごく恵まれていて、幸せなこと。


きっと自分はひとりぼっちなんだ、
って思ってる人がこの中にいると思います。


でもあなたは決して独りなんかじゃない。


周りを見渡せばたくさんの人がいる。

たくさんの笑顔がある。


そして自分はその人たちに支えられている。


あたしはこの学校でそのことを学びました。


勉強のことももちろん、たくさん学びました。


でも勉強よりも周りの人の大切さを学ぶことができた。


だから今となっては思うんです。


この学校に入学してよかったな、

って。


イヤなこともたくさんあると思う。


辛いことだって、


苦しいことだって、


人間、生きていたらたくさんある。



でもそんなことにイチイチ挫けないで。


前を見れば


楽しいこと、


嬉しいこと、


たくさんあるから。


辛いことや苦しいことより


楽しいこと、嬉しいことのほうがたくさんある。」


あたしはまた、言葉を切って体育館全体を見渡した。


卒業生だけではなく在校生の中にも泣いている人がいる。