「帰りの新幹線乗る前に電話するから。


兄貴連れてくしさ。」



夏希はそう言って俺に背を向けた。



「じゃあね、桐ちゃん。」



「明後日に会いましょー!!」


2人は俺に手を振った。



夏希だけは先に歩いてて、



陽菜と友美があとを追う。



どうしてだか最近の夏希は冷たい。



俺なんかやった…??



前にもこういうことあったよな?




あれも結局、原因不明で終わったよな…?



夏希ってホント、読めない。



たまに意味深なこと言い出したりするし…。




辛いはずなのに笑ってるし、




苦しいはずなのに笑ってる。



いつも笑顔で誰にも泣き顔なんて見せない。



結局3年間一緒にいたのに、夏希の弱い部分は見られなかった。




いや、夏希が見せてくれなかった。



俺に本当のお前を見せてくれないのか…??