『陽菜も言ったように夏希だけが責任感じる必要ないですよ?


負けたのはそういう運命だったんです。』


さっきとは変わっていつもの大ちゃんの笑顔。


それがどうしても本心とは思えなくて


「そんな風に運命なんて言葉で割り切れない。


それにもし負けることが運命だったなら
あたしが頑張ってた意味ないじゃんか…。


何も大ちゃんは分かってないよ。」


と、言った。


自分でも大ちゃんにひどいことを言っていたのは分かっていた。


ただ、誰かに苛々をぶつけなきゃあたしはあたしでいられなくなる気がした。


大ちゃんに背を向ける。



「大ちゃん、もういいよ。


慰めなんていらない。


惨めになるだけだから…。


帰って、帰ってよ…。」


あたしは静かに呟いた。



ねぇ…大ちゃん??



苦しかった??



あたしにあんなこと言われて、苦しかった?



ってか苦しいよね…。





あたしが大ちゃんの立場だったら苦しくてたまらないよ…。




ごめん…大ちゃん……。