「何相手チームと仲良くしてるのよ??」
ベンチに座り呟くあたし。
「まあまあ、落ち着きな。
なんか事情があるんでしょ??」
と、陽菜。
今、試合前なんだけど…
桐ちゃんと大ちゃんがなぜか相手チームの顧問の先生と仲良く話している。
敵だっていうのに……。
と、若干苛々しながらあたしはグローブを持って立ち上がった。
「陽菜、キャッチボールしよっか。」
陽菜にボールを渡す。
「仕方ないなぁー」
と、良いながら立ち上がった陽菜。
あたしは少し力を抜いて投げる。
きっと本気で投げたら…
…大変なことになる。
私の肘は…爆弾を抱えている…。
「夏希?早く投げてよっ!!」
「はいよー」
ぼーっとしていたあたしは急いで陽菜に投げ返す。