【ガラガラガラ】
いつものように朝騒いでいると、
これまたいつものように開いたドア。
これは桐ちゃんが来た合図。
でもみんな黙ることなくまだ騒いでいる。
「ねぇ…あれ誰?!
ちょー格好いいんですけど?!?!」
友美が目を見開き前を指さす。
あたしも前を見る。
そこにはいつも通りの桐ちゃんと初めて見る顔。
『お前ら~席着けよー』
桐ちゃんの声でみんな自分の席に戻る。
いつもよりもざわついているのはきっとあの格好いい先生のせいだ。
『桐ちゃ~ん!!その人誰?!?!』
一番前の席に座っている男子が叫ぶ。
『桐ちゃんって言うなよ。
まあ紹介するから落ち着けって。』
最近は”桐ちゃん”って呼ぶことに関して何も言わなくなったのに
新しい先生のせいかちゃんと注意する。
格好つけてやんの…
自分でも頬が緩むのが分かるくらいおもしろい。
『夏希、何笑ってるんだよ?!』
それに気づいた桐ちゃんに注意される。