『仁。そろそろ準備OKだ』


職員室をチラッとのぞき仁に電話をする。



『こっちも準備できたよ~』


向こうからは楽しそうな仁の声。


なんでお前はそんなに気楽なんだよ。


俺なんてビクビク怯えてんじゃねぇか…


『じゃあ作戦のおさらいねぇ~』


仁がベラベラと作戦を話始めた。


仁の作戦はとにかく単純。


ただ脅すだけ。


で、その間にずっと録音機を回しておく。

この声だけで十分証拠になるから。


と、言うありそうでない無理矢理な作戦。


実行犯は仁。


見張り役に陸と陽菜。


俺は録音する係。


ちゃんと分担してある



『ではでは、こっちも定位置に着いたので電気消してください』


仁との電話を切り俺は忍び足で電気まで近寄る


職員室にはカチカチと中澤先生のキーボードを叩く音だけが聞こえる



カチッ


俺が電気を消すと職員室は真っ暗になった


『え…停電か??』


なんて中澤先生の声が聞こえる。