「ねぇ、雨当たる」
「入れてもらってる身が、我が侭言うな」
「……」
急に黙る西川。
チラッと見ると、頬が……赤い気がした。
「……あのさ、意識、してる?」
思わず聞くと、西川はカァァァッと顔を真っ赤にして、鞄で俺を殴った。
「いって。なにすんだよ」
「ばぁーっか!!」
顔を真っ赤にして、涙目で睨んでくる西川。
「……図星ですか」
「違うっ!! バカ、アホ、ドジ、間抜け!! お前の母ちゃんでべそ!!」
「ガキか、お前はっ。ははっ」
「な、なに笑ってんの!」
やべぇ、すげぇつぼった。
いつも、我が侭でマイペースな西川。
なんだかんだで、頼りにされてて……でも、どこか不思議に感じてたんだ。
それは……西川が弱いところを見せなかったから。
いつも頼りにされる側で、頼っているとこを見たことがない。
だから、今……
隣で小さく体を震わせている西川を、
溜まらなく、可愛いと思った。

