帰ろうと思い、俺は下駄箱へと向かう。
ん??
下駄箱のところには、傘を持ったまま壁に寄りかかっている西川の姿。
ふと、目が合い俺は「じゃあな」と言うと、西川は笑顔で「バイバイ」と言った。
その笑顔は、どこかぎこちなかったけど……。
傘を開くと同時に、雷の音が響いた。
そして、それと同時に……『ドン』と、後ろから音が聞こえた。
なんだ?
そう思い、振り返れば、隅っこでしゃがみ込んでる西川の姿。
……え??
「ちょっ、西川? 具合わりーの……?」
そう聞いても、西川の返事はない。
だけど、体が震えている。
……まさかな。
「ぁー……あのさ、西川……雷、苦手だったりする?」
そう聞くと、ビクッと体が動いた。
……やっぱり。
だから……
『律果ぁ〜今度一緒に映画見よ!』
『映画? なんの?』
『ほら、最近始まったホラー映画!』
『……あたしはいいやっ』
珍しく断ってたのか。

