「すげーおかしいって思うよ。
だけど、
こんなバカを、めちゃくちゃ好きな俺も、おかしくね?」
「ぇ……」
また、目を丸くする川崎。
「悪いけど、今日はお前に”もう縁切ろう”って言いにきたんだ」
「うそ、でしょ……? あたしを助けてくれないの?」
「……この前、お前の彼氏が俺のとこにきたよ。”もう郁に近づくな”って。
嫉妬してんだろうな。束縛してーんだと思う。それってさ、
俺は、お前が愛されてるって思う」
「……は? なわけ」
「その格好、本当は彼氏に嫉妬して欲しかったんじゃねーの」
「違うっ!! ねぇ、優、やり直そうよぉ……」
「お前が本気でそれ言ってんなら、悪いけど、
ごめん。俺が好きなのは、このバカ一人だから」
そう言って、律果の手を引っ張りながら歩く。