【完】マイペース彼女







唇をそっと離す。

すると、

律果がゆっくりと喋り始めた。


「あのね、本当は、怒ってなんかいないの」

「ぇ……」

「あのときの会話、ちゃんと聞こえてた。優は悪くないってわかってたの。だけどね、ただ、ただ、もっと優にハッキリ言って欲しかっただけ。”彼女いるから、無理だ”って、全力で断って欲しかったっ。ただ、ヤキモチ妬いてただけなの……ッ」


涙を流しながら、「ごめんね、ごめんなさい」と言っている律果。

そんな律果が、




たまらなく愛しくて。





「そっ、か。あのさ、こんなこともあって言うことじゃねぇんだけど、あいつにちゃんと話すチャンス、くんね? ちゃんと断って、律果がいるからって言うから、会ってもいいか?」

「……誘惑に負けたら許さないから」


律果はそう言って、俺の首のところに腕をまわして、「信じてるからね」と優しく囁いた。