【完】マイペース彼女







その後、買い物を済ませ律果を家まで送った。

「じゃあ、また明日! 家に行くね」

「また来るのかよっ」

「行くよ〜っ!」

嬉しそうに笑う律果。

苦笑いしつつ、俺は自宅へと向かう。

「ゆーたっ!」

「……」

「ちょっとぉ、シカトとかひどーい。これでも、元カノじゃ〜ん」

「今更、何の用だよ。川崎」

家の前に、なぜか立っている川崎。

「え〜前みたいに、郁って呼んでよぉ」

「用がないんなら、帰れ」

「ひどーい」

「……こっちは、もう新しい彼女できてんだ」

「あたし、今彼氏にDV受けてんだ」

「っ」

川崎の言葉に、思わず振り返る。

悲しそうに、俺を見つめる。

この後言われる言葉なんて……わかってる。





『優太ぁ、助けて……』