俺は着替え、財布とケータイを持ち、律果と一緒に家を出た。

「手、繋ご!」

「ん」

律果の手をそっと、ギュッと握る。

「ねぇ、クレープ食べたい」

「クレープって……服買いにきたんだろーが」

「いいの。小腹が空いてたら、服なんて見れないでしょ」

「……はいはい」


デパートについて、とりあえず律果のクレープを買う。


「なにがいい?」

「イチゴチョコ生クリームスペシャル!」

「……昼飯食えなくなっても、知らねーからな」


イチゴとチョコと生クリームに、アイスがついてくるっていう、豪華なクレープを買って、律果に渡す。


「これ、食べてみたかったんだ〜」

「それはよかったよ」


美味しそうにクレープを頬張る律果。

……この笑顔で全部許しちまうんだよなぁ。