「お前、砂糖と塩間違えたべ」
「ぇ」
「でも、普通に食えたし」
「ご、ごめん……」
「いいんだよ。律果が作ってくれたことに、意味があんだから」
「……なにそれっ」
少し嬉しそうに笑った律果と、そっと唇を重ねる。
律果……
今日、俺がどれだけ嬉しかったか……お前、わかんねぇだろ??
来てくれたとき、すげぇ嬉しかった。
手を握ってくれて、安心した。
キスできて、めちゃくちゃ幸せだった。
不謹慎だけど、
律果が不安だってことに、安心したよ。
自分だけじゃないんだって、
俺だけが、お前を好きなわけじゃなかったって。

