俺の胸のところに寄ってくる律果。
……可愛い。
ぶっちゃけ、すげぇ抱きしめたいぐらい可愛い。
「ったく」
俺はチュッと、律果の頬にキスをした。
すると、律果は驚いたのか、バッと体を起こす。
「んじゃ、帰るか」
「……うん」
「送ってく」
「ぇ、病み上がりじゃん。いいよ」
「せっかく可愛い彼女が、1日看病してくれたんだし。彼女を送ってくのぐらい、余裕」
「可愛い彼女って……」
「じゃあ、料理上手な彼女?」
「……」
「律果?」
「ねぇ、あのお粥、本当に美味しかった?」
「……なんで?」
「だって、一口食べたとき、優一瞬顔をしかめたもん」
……こいつには、ほんと敵わない。
俺は、思わず苦笑いをした。

