【完】マイペース彼女







律果の唇……柔らけぇ。

いつもより、ずっと熱くて、頭がクラクラする。



唇を離せば、しばらく見つめ合い、そっと額を合わせた。


「優……もっかい、する……?」

「ぁ、いや……まじで、移るし」

「大丈夫、だよ……」

「……ってか、そろそろ、マジ理性飛びそうだし、我慢我慢」

「いい、よ? その……」

恥ずかしそうに俯いている律果が可愛くて、俺はそっと頬に手を添える。

「律果……俺は、お前を大事にしたい。けど、今はその……マジで、めちゃくちゃにしそうだから……だから、また今度なっ」


そう苦笑いをして返した。

律果は一瞬キョトンと、目を丸くして驚いた顔をしたけど、そんな表情はすぐに消えて、


「バカじゃんっ」


そう、苦笑いをした。