ぁー……やばい。

さっきより、余計押し倒したくなってきたかも。


「律果、いいこと教えてやる」

「なに?」

「俺は、好きでもない女にキスしない。誕生日プレゼントも、3万するアクセなんか買ってやんないし、帰りに寄ったりもしない。

……喜んでる顔が見たいからって、こんなものも買わない」


俺は鞄にしまってあるもひとつのプレゼントをだした。


「なに、これ……?」

「昨日の帰り、コンビニで買った。
言っとくけど、100円台の安物だ。だから、あんま良いものじゃないけど……」


律果はゆっくりと袋を開けて行く。

そして、目を大きくさせた。


袋の中身は、ドット柄のシュシュ。


「……可愛い」

「律果、貸してみ?」


俺はタグを取って、そっと律果の髪をシュシュで結ぶ。


「……似合ってんじゃん」


俺がそう言えば、律果はギュッと俺の胸に飛び込んできた。