そして、文化祭当日。
校内は、一般客と生徒でもう窮屈でしかたない。
「律果ぁ、はぐれんなよ」
「大丈夫〜」
律果の手をギュッと握る。
「……」
「ゆう?」
「ん? ぁ、クレープ食おうぜっ」
「うんっ!」
律果のクレープと、自分のクレープを買う。
クレープを食べながら、校内を歩く。
「ぁ、優、あそこみたい!」
律果が指したのは、雑貨屋さん。
主に、手作りのものが売っている場所だ。
律果は「かわいぃ〜」とか言いながら、目を輝かせている。
「ん?」
視界に入ったのは、ビーズで作られたお花の指輪。
「……これ、ください」
俺は律果に気づかれないよう、その指輪を買って、ポケットに入れた。
「律果、そろそろ交代」
「ぁ、ほんとだぁ。いこっか」
律果と教室に向かい、午前メンバーと交代をして、作業へと移る。

