「律果、帰るか」
「ぁ、うん……」
鞄を持つ律果の手をグッと引っ張る。
「ぇ……」
「チューしよ、律果」
「ここ学校だよ?」
「教室でキスって、結構憧れてたんだけど」
「……どこの女子高生、それ」
「いいから」
ぐっと顔を近づける。
だけど、
律果はプイッとそっぽを向いてしまった。
「……だめ?」
「だーめ。早く帰りたいもん」
「早く帰りたいって……何するんだよ」
「今日ね、ドラマの再放送するんだ〜っ!! ねっ、早く帰ろっ!!」
「……はいはい」
俺は律果の手を握って、教室を出る。
ってか……俺とのキスはドラマの再放送に負けたのか……。

