「何からやる?」 「普通の選べ」 「線香花火は〜?」 「そりゃ、最後だろっ」 お店の人にバケツを借りて、水を入れる。 その間に、律果は俺が持ってきたライターで花火を始めていた。 気ぃ、早すぎだろ。 よほど嬉しいのか、一気に三本ぐらい取り出している律果。 そんな律果を見て、思わずにやけた。 花火で楽しんでる律果を、砂場で座りながら見つめる。 「ねぇ、優もしよっ!」 「はいはい」 さっきまで、腹壊して寝てたくせに……。 苦笑いしながら、立ち上がって袋の中にある花火を取る。