着替え終わって、律果は満面の笑みで戻ってきた。 俺は鞄の中から来る前に買っておいた花火を取り出す。 「優、海嫌いじゃなかったの?」 「嫌いだけど」 「じゃあ、なんで?」 「……秘密」 理由なんてさ、一つに決まってんだろ? 律果の喜んでる顔が、見たかったから。 お前の、笑顔が好きだからだよ。