「ヤンキーとか苦手じゃなかったっけ?」


ユニは驚いた様子で私を見た


「私も自分で驚いてる…でも、ホントに恐くなかったんだ…もっと彼のことを知りたいと思った。…何だか……「ハイハイ」


ユニは私の言葉を遮ってそう答えると

「…恋だねぇ…」

とか遠くを見ながらぼやいていた


…コイ…?……魚……?


当の本人は自分のキモチに気づいていなかった


「まぁ、頑張りな」




「止めないの?」


てっきり止められるかと…



「杏が初めて好きになった人だもん!あの噂とかも嘘かもしれないしね(笑)」



そう言って、笑ってくれた


「あ…ありがとう!」


いい友達持ったよ(泣)


…ん?


「私芹沢君のこと好きなの?」


「ハァ!?」


アンタ馬鹿!?と言いたげに私を見た


首を傾げる私にユニは溜め息…


呆れた顔を私に向けた


「何々?私なんかした?」


「イヤ何も?」


そう言いつつまた溜め息


(杏…鈍感だわアンタ…)


ユニがそう思っているのも知らない私は


「教えてよ―!」

「自分で考えな」


ユニは教えてくれなかった


…ブー…



……ケチ……