「おれの事は、平助って呼んでなっ」


「承知した」


美青年改め、斉藤と話している平助に、一つの疑問が浮かんだ


「にしても、なんで夜に河原なんて歩いてたんだ?」


平助の質問に極めて無表情でこたえる斉藤


「散歩だ。少し、用事があり近くの宿に泊まっているのだ」


「へぇ〜、用事ってなんなんだ?」


さらに切り込む平助を、さして気にする事もなく、またもや無表情でこたえる斉藤


「試衛館という場所を探しているのだが、なかなか見つからなくてな」

「試衛館!?」

「ああ」


平助は、すぐに案内してやろうかと思ったが、よく考えた


(もしかしたら、道場破りかもしんねぇな…だとしたら、うかつに案内するわけにいかねぇし…まあ、破りにきても、簡単には破らせないけどなっ!!)


考え出したら止まらないのは、平助の悪いくせだ


「平助、話を戻すが、試衛館の場所を知っているのか?」


自分の世界に入ってしまった平助を、冷静に現実に戻した斉藤


「うーん、まあ」


考えたすえ、言うことにした平助


平助の言葉に、少しだけ驚いた顔をする斉藤


「本当か?なら、試衛館とは、どこにあ「平助!!」


その時、聞き慣れた声が、斉藤の言葉を遮って現れた