「あぁ…この前は、逃げちゃってごめん」

私が謝ると、平助は顔をブンブンふって「大丈夫」と言った


そして、私の隣に座る


今日は、団子はないらしい


そんな事を思っていると、平助が気まづそうにきりだした


「なあ、鈴。総司と仲直りしたのか?」


「してない」


私の即答に、眉を下げる平助


平助は、多分自分が団子を三人分買わなかったせいだと思ってる


でも、そんな事はない


突っかかってきたのは、総司だ


「平助は悪くないから、気にしなくていい」


「でも…」


納得がいかないといいたそうな平助

これ以上埒があかないと思ったので、話を変えることにした


「それにしても、もう肌寒いなぁ」


一つも肌寒さは感じないが、そう言うと、平助も「そうだな」と庭に視線をむけた


その先には、綺麗に色づいた、小さな紅葉の木


それをじぃーっと、見つめる平助


そして、なにかを閃いたのか、向日葵のように、ニカッと笑った

そして、私の手をガシッとつかんだ


「なあ鈴、皆で紅葉狩りしねぇか?」


「紅葉狩り?」


平助の言葉を繰り返す


人生のほとんどを試衛館で過ごしてきた私は、世間知らずだ


唯一知っているのは、小さいころ行った、雛祭りと花見くらいだろうか


「その、紅葉狩りとやらは、何をするんだ?」


平助は、紅葉狩りを知らない事にすこし驚いていたが、ちゃんと教えてくれた


「紅葉狩りってのは、簡単に言えば、紅葉を狩るんだっ!!」


前言撤回だ

どうやら、コイツもよくわかっていないようだ

私が、平助の下手くそな説明に適当に相づちをうっていると、平助はニカッと笑って立ち上がった


「じゃあ、今から皆呼んでこようっ!!」


そう言って、私をグイグイ引っ張る平助


「ちょっとまて。私は、まだ賛成したわけじゃ」


「さっき、うんっていったじゃん」


しまった


適当に相づちをうつんじゃなかった


反論できない私は、大人しく平助についていくことにした