私は、されるがまま勝太についていくと、部屋についた
そして、座布団を用意してくれた
私が座ると、嬉しそうに頷き、何やら昔ばなしを始めた
「実は私、幼い時から霊らしき者が見えるらしくて……でも、私は触れる事は勿論、話すこともできなかったから、幻覚でも見ているのかと思っていました」
「はぁ」
「でも、こうして鈴さんとお話ができる!!やはり、私は幻覚をみていたわけではなかった!!」
「はぁ」
それから、うんと勝太の話を聞かされた
それから私は、勝太に部屋を一つやると言われたが、丁寧に断った
勝太は残念そうにしていたが、私がここにいると言ったら喜んでくれた
亡霊が住み着いて喜ぶなんて、本当にこいつはかわっている
それから、私は勝太といくつかの約束を作った
まず一つ
人前では、私と喋らない
二つ
お祓いをしない
三つ
私の存在は絶対にもらさない
四つ
食べ物や、着物は一切いらない
これを守ってくれるならここにいると言ったら、勝太は快く引き受けてくれた