そして、最後に眉間に深い皺を寄せた土方の番だ
土方は、仏頂面のまま愛想なくいった
「ここの門下生の土方歳三だ」
「尻方さんか!!よろしく!!」
自己紹介を聞いた新八が、至極明るく元気にいい放った
「ぷっ」
「ふへっ」
「くっ」
私は必死に笑を噛み殺す
隣をみると、総司と平助と山南までもが苦しそうに笑を押さえていた
平助に関しては、顔が変がおと化していて、そっちのほうが笑えた
勝太は
「あはは!!永倉くんは、面白いなあ!!」
と呑気に笑っていた
その傍らでは、青筋をうかべ、整った口を最高にひきつらせ、怒りにぷるぷる震えて拳を握りしめる土方がいた
その姿をみて、さらに笑が込み上げる
すると、そんな土方の様子に微塵も気づかない佐之助はさらに追い討ちをかけた
「新八、おめぇもバカだなー、尻方さんじゃなくて、ヒジキさんだろぉが」
「ぷぷっ!!」
「は、は!!」
「くくっ!!」
口から飛び出そうな笑を必死におさえこむ総司、平助、私
「あはは!!原田君も面白いなあ!!」
またもや呑気に笑う勝太
どうやら、この二人は本気で間違っているらしい
屈託のない笑顔で勝太と共に笑いあっている
その傍らでは、最高に目を見開き、充血させ、顔をこれでもかとひきつらせ、今にも怒鳴り散らしそうな土方歳三改めヒジキさんがいた
その姿をみた私は、どうやら限界がきたようだ
「ぷっ、あ、あ、あはははははははーっ!!ひひひっあはははは!!」
私が大爆笑すると、それにつられたのか、総司も平助も、ひーひー言いながら大爆笑をしはじめた
あの山南でさえ
「まあまあヒジキく……、失礼、土方くん…ぷ、落ち着いて」
と、笑を必死におさえこむしまつ