私が、依然としてキョロキョロしていると、
ぽん
なんと、青年が私の肩に手をおいたではないか
「あ、貴方、私がみえるの?」
すると、青年は元気に頷いた
もしかして、私はついに生き返ったのか!!
喜びとともに、絶望が押し寄せた
生き返ったのはいいが、このままでは、この試衛館の弟子にされてしまう
どうしたものか……
私はない頭を働かせた
「勝太、そんな所でなんの冗談ですか?いくら家に入門者がいないからって……誰もいない所で変なことするんじゃありません」
突然現れた女性が、青年に悲しそうに問いかけた
やっぱり、入門者がいないのか
と言うか、誰もいないってことはやっぱり生き返ってないじゃないか
私は、青年を見ると、青年も私を見ていたみたいで目があった
青年は目を丸くしていて、すぐに私から目をそらし女性を見た
「なにをおっしゃいますか!!ここに女の子が……」
すると、女性は呆れた目で青年をみた
「もうおやめなさい……夕食までには帰ってきなさいな」
そう言って、試衛館と書かれた門をくぐって中へと消えた


