翌日、山南を含めて、元気に皆は稽古に励んでいた
が、依然山南は総司には勝てていない
そして私も元気に庭を眺めていた
というのは嘘で、亡霊の如く膝を抱えて縁側に座っていた
否、本当に亡霊だが
「もうそろそろ稽古終わる時間だな」
「終わりましたよ」
突然一人言が返ってきたと思ったら、隣に山南が座っていた
そして、きちんと二人分用意された茶
私は、近くにあった茶をすすった
「今日は飲むんですね」
そう言って「ふふっ」と上品に笑う山南は、優れた剣客とは思えないくらい、優しい顔をしていた
私は可愛くないことに、そんな山南に仏頂面で
「亡霊だって茶くらい飲む」
と言ってみた
すると、山南は笑顔で
「私の入れる茶は美味いでしょう?」
と言った
私は、少し考えたあと、「うまい…」と素直な感想をのべた
それから、常に仏頂面の私に対して、山南は笑顔で話しかけてくれた
暫く他愛もない話をすると、山南は湯飲みを一つ持って立ち上がった
「では、私はこれで」
私は、少し頷いて山南をみた
私の仏頂面でうなずく姿をみて、山南は笑った
そして、どこかに言ってしまった
「ん、今日の茶は美味しかった」
私は、一人で頷き微笑んだ


