総司はそのままゆっくり此方を向いた


私は、何だか気恥ずかしくて下をむいた


顔は、勿論真っ赤だ


そんな私が面白かったのか、総司は笑っていた


「鈴檎って、ずるいよね」


「へ?」


総司の意味不明なことばに、私はすっとんきょうな声を出して顔をあげた


すると、クシャッと頭を撫でられた


「ありがとう」


そう言うと、総司はまたスタスタと歩き出した



ずるいのは、総司の方だ

ありがとうだなんて…



私は、真っ赤に火照った顔を隠しながら、総司の離れていく背中をみた


そして、総司の背中も見えなくなり、一人取り残された私は、庭が見える縁側に座った