あれから、時はたち、今は7月
暑いなか、熱いお茶を、山南と2人で飲んでいた
「暑いですね…」
「暑いな…」
すっかり慣れた、山南とのお茶会だが、さすがに最近暑さが厳しくなってきた
すると、山南は「あっ」と何かを思い出したように立ち上がった
「そう言えば、井戸でスイカを冷やしていたんです。いまもってきますね」
「やったぁー」
喜ぶ私に一つ微笑むと、山南はスイカをとりにいった
少しすると、切り分けられたスイカをもった山南と、その後ろを満面の笑みで歩く総司がきた
「もう稽古おわったの?」
すると、総司はスイカを一つとり、私の隣に座った
「終わってないよ」
そう、笑顔で言うやいなや、パクリとスイカをたべはじまった
どうせまた抜け出してきたんだろう
総司の長い髪が、汗でぐっしょり濡れている
私も、スイカを一つとり、パクリと食べた
「うん、おいしい」
「おいしいねー」
「おいしいですね」
私と山南が一つたべおわるころには、総司は三つほどたいらげていた