一方、鈴は───……
「梅の花 一輪咲いても 梅は梅……って俳句?」
て言うか、一輪咲いても梅は梅って……当たり前じゃん!!
「…ぷっ……しかも、春の花 五色までは おぼえけり……って…ぷっ、あはははっ!!」
なにこれ、面白すぎる!!
「しかも…、知れば迷い 知らねば迷わぬ 恋の道……って……あははははっ!!ぷっ、あはははっ!!」
よし、今日から、"土方歳三"改め、"豊玉さん"だ!!
「お前……みたな」
後ろから聞こえてくる、恐ろしく低い声に振り返ると
「あ、あの…豊玉さん…これには深い訳が」
「豊玉さんだと!!」
「ひっ」
私は、般若と化した土方改め、豊玉さんから逃げようと、必死で考えたが、どうしても逃げられない
「くっ…」
私が諦めかけたその時
「あれ?鈴檎と豊玉さんじゃないですか」
総司の言葉にバッと振り返る豊玉さん
今だ!!
「総!!受けとれ!!」
総司に向かって、思いっきり【豊玉発句集】を投げつけた
総司は見事に受け止めると、私をみてニヤッと笑った
まさに、玩具を見つけた悪魔のように
「こんなとこにあったんですか、豊玉発句集!!」
総司はこれでもかと言うくらいさけんだ


