私は、庭へと続く廊下を歩いていた
すると、前から疲れた顔の土方が歩いてきた
土方は、私の存在にきずいてないらしく、ぶつぶつ独り言をいいながら此方にきた
どうせまた、吉原にいって朝帰りでもしたんだろう
ちくしょうっ、土方がモテるなんて、世も末だな
そんなことを考えていたら、いつの間にか土方が目の前にいた
ドンッ
「いたぁ…」
「ってぇ」
私は、土方を避けきれず、見事にぶつかってしまった
私は吹っ飛んだが、土方はびくともせずに、「邪魔だ邪魔だ」といって、また何処かに行ってしまった
「ほんっとにムカつく……って、なにこれ」
私は、目の前に落ちている一冊の冊子を手にとった
【豊玉発句集】
なんだこれは?
「豊玉発句集?」
冊子の題名を読んでみたけど、さっぱり分からない
でも、なんでこんなところに……
「もしかして……これ、歳三の?」
だとしたら、面白い物を見つけてしまった
私は、冊子をそっと懐にしまうと、庭の隅のほうにいった


