全く一瞬のことだった




浪士が刀を抜いたと思ったら



勝太の勇ましい剣が、見るまもなく、二人の浪士をなぎ倒した




勝太の大きな背中が、とてもかっこよかった



汗くさいけど、厳ついけど、誰より優しい



これが、誇りと言う奴なのか



まだ8年しか生きていない私には、やけに重くてさっぱりわからないけど



一目散に逃げていった浪士たちに、めもくれず、ふうっとひとつ息を吐く勝太



勝った



緊張感が一気に解けてペタんとその場に座る



そんなわたし達のもとへ、いつもの笑顔の勝太がやってきた



「いやはや、お恥ずかしい所をおみせしました」


少し照れながら美青年に謝る勝太



「いやぁ、いいさ。それより」



美青年は、恐ろしいくらい美しい笑顔を浮かべた




「俺の名は、土方歳三。この道場に入門させてもらいたい」




「な!」



美青年改、土方歳三の言葉に驚く




さっきまで、眉間にシワをよせておんぼろ道場と言っていたくせに



そうとはつゆ知らず、勝太は心底嬉しそうに土方歳三のかたをがしっと掴む



「それはほんとかね!!いやぁ、うれしいなあ!!!俺の名前は、島崎勝太という!!よろしくたのむ!!、」



「かっちゃんだな、よろしく」



土方の発言に、思わず吹き出しそうになる


あの勝太がかっちゃん



にあわない


「か、かかか、かっちゃん??そう呼ばれるのははじめてだなあ!!」



勝太はというと、驚きながらも、すこし嬉しそうだった