そして、青年はあろうことか、浪士を睨みつけていた目を私に向けた
「石投げつけてたのは、そこのガキだろーが」
随分口悪く、私を指さしながらいう
「ああん??」
後ろを振り向く浪士だが、その目線はキョロキョロして私に定まることはない
その姿に、美青年はますます眉間にシワをよせる
浪士には私は見えないが、あの美青年には見えているらしい
「あそこにいんだろ!女のガキが!」
またしても美青年が指をさす
浪士は、いくら探しても見えない
と、浪士が油断しているときだった
「もらったぁ!!」
ガン!!!!
「いっでええ!!!」
美青年は、背中に隠し持っていた木刀で、思い切り浪士の頭を叩いた
そして、思わず浪士美青年を離してしまう
「クソガキてめえ!!」
それを見たもう一人の浪士が、掴んでいた女の手を離してこちらへドシドシやってくる
そして、刀をぬこうとしたその手を
「おら!!!」
木刀でおもいっきり突く
「ぐぁ!!!!」
見事てに命中した浪士は、刀を起こした


