「あれ?」
おかしい
私の存在がバレたのではないの??
私がいろいろ考えてると、後ろから浪士の怒鳴り声が聞こえてきた
「お前が石ころをなげてやがったんだな!?!」
ばっと後ろを振り向くと、一人の若い青年が、自分よりも随分でかい浪士に胸ぐらを掴まれていた
色白に、綺麗な二重に、すっと通った鼻筋に、美しい曲線を描いたまゆ
漆黒の髪を、後ろに一つに結んでいた
そんな美しい青年をぽけーっと眺める
私が、今まで見た中で一番綺麗な男だった
まだ8年しか生きてないけど
そんな、役者のような青年は、目の前の浪士を、まるで汚いものを見るかのように、不快そうにみていた
そんな青年に機嫌を損ねた浪士は、さらに顔を近づけてさらに問い詰める
「お前がやったのか!!?こたえやがれ!クソガキ!!!」
今までで黙って胸ぐらを掴まれていた美青年の美しい眉が、ピクっと動いた
「誰がガキだと?」
そして、恐ろしく美しい顔で、ギロっと浪士を睨みつける
その顔に一瞬怯む浪士
いやはや、美人が怒ると迫力がある


