それから、また年が明けて、1863年、文久三年睦月



京の街にも、雪が降り積もっていた


「さびー」


鼻水を垂らしながら、無駄に肌を露出した新八が、廊下を歩いてくる


そんなに寒いなら、服をきたほうが良いのだが、筋肉を自慢したくて仕方がないらしい新八は、決して服をきようとしなかった


「おー鈴。お前は寒くなくていいなぁ」 



うらやましそうにこちらをみる新八に、白い目を向ける


「新八は、そんなにあったかそうな体をしてるのに、寒がりとか、傑作だな」


「な!鈴、いったなー!」


新八が、ふんっ!と鼻息を荒くしたその時だった


「あら!新八さんじゃないの!」


お沙代さんが、笑顔でやってきた


「あれ?新八さん、誰かと話してなかった?」


そういって、キョロキョロするお沙代さん



私は、新八に、ごまかして逃げろとくちぱくした


別に声を出しても、お沙代さんにはきこえないが



「おう!」



「新八さん?」



「お、お沙代ちゃん、俺ぁ今から野暮用があってな、すまねぇ、またこんど」



何とも白々しい言い訳をした新八は、光の速さで走り去っていった