私が行くと、山南は優しく微笑んでくれた
「あの二人は、本当に仲がいいですね」
「あれは、ただの嫌がらせだな」
私の言葉に、苦笑をもらす山南
斉藤は、全く寒くなさそうに腕を組んでいた
「斉藤さんは、寒くないんですか?」
私が、涼しい顔をした斉藤にたずねると
「ああ、寒さには強いほうだ」
と、涼しげにかえされた
「なんで一君はそんなに余裕なんだよっ!俺は寒くて凍えちまいそーだってのに」
そんな斉藤を羨ましげに見上げながら、平助がひょっこりやっていた
平助は、男のなかでは小さな体を、さらに小さくして寒そうに震えていた
そんな平助のさらに後ろからは、これまた寒そうに鼻水をたらした総司が、何故か余裕な感じをかもしだしながらやっていた
「やだなぁ、平助。このくらいで寒がるなんて、なさけないね」
そう言って、平助を見下ろす総司
いやいや、あなた鼻水がこんにちはしてますよ?
物凄く寒そうですよ?
そんな、総司の安っぽい挑発に、まんまとのってしまうバカが一人
「なにいってんだっ!俺は今、暑すぎて困ってたとこだ」
そう言って、羽織を脱ぎ始まる平助
さっき、寒い寒いいってませんでしたか?


