1862年文久2年一月一日
あれから年があけて、私は十八総司は二十一になった
まだ寒さが厳しく、空からは白い雪が降りそうで降らない今日この頃
ただいま、私を含め八人は試衛館の門の前に待機していた
八人とは、言わなくてもわかるだろうが、いつもの八人である
皆で、勝太がくるのをまっていた
なぜかというと、今から皆で初詣にいくからである
勝太は、周助さんに挨拶にいっていた
いまはまだ早朝
皆で白い息をはいてぶるぶる震えていた
私は、そんな皆に哀れみの視線を向けていた
「鈴、お前はいいなぁ〜」
そのとき、新八が寒そうに大きな体を縮こめてやっていた
その後ろには、鼻の頭を真っ赤にした佐之助がついてきていた
「なんで?」
私が聞くと、佐之助ば「ぶっ」っと吹き出した
「鈴、そりゃあなぁ、新八は寒さがだいっきらいだからだ。こんなにムキムキなのになぁ…ぶふっ」
最後のほうに吹き出した佐之助に、「聞き捨てならねぇ」と近づく
「お?俺ぁなんか間違えたこといったか?」
「あぁ、言ったなあ。ムキムキがみんな寒さに強いとおもったら大間違いだ!俺の筋肉は、繊細なんだよ!」
「お前の筋肉が繊細だと!あ、あははは!そりゃ傑作だ」
「なんだとぉ!」
二人は、やんややんやと言い合いをはじめた
私は、煩わしい新八と佐之助からのがれるため、静かに勝太をまつ斉藤と山南のもとへ向かった


