ついたのは、試衛館の近くにある、ちょっとした神社

総司は、寒そうに鼻水をすすっていた


私たちは、境内の階段に座った


「ねぇ、鈴檎。寒いからもっとくっついてよ」

「はいはい」


私は、寒そうな総司の隣にぴったりくっついた

そうすると、総司は「ふふ」っと嬉しそうに微笑んだ


「さっきは、ずいぶん楽しそうだったね」


自分でも、なんでこんなこと言ったのかわからなかった


でも、気づいたらポロッと口からでていた


総司は、少し驚いていたが、ニヤリと笑った


「鈴檎、ヤキモチ?」

「は!?ち、違う!」


総司の言葉に、首をブンブンふった

ヤキモチ?

そんなわけない!


1人で混乱している私を総司は面白そうに笑って見ている

「鈴檎、顔真っ赤だよ?」

「へ!?」


ぱっと両手で頬をさわる

「あはは!嘘だよ」


私は、きっと総司を睨む

総司は、そんなのおかまいなしに笑っていた

「あははー!やっぱり、鈴檎は面白いね」


「なによ、総のばか」

私は「フン!」と、鼻息をあらくしてそっぽをむいた